食道がん狭窄治療の種類|内視鏡、細胞シート?

食道がんの後の狭窄を防ぐ方法として細胞シートという最新治療の治験が行われます。食道がんの狭窄、細胞シートについて紹介します。

スポンサーリンク

食道がんの狭窄治療の種類

細胞シートとは特殊な方法で人の細胞から作られたもので、今年から食道癌の内視鏡治療の後に起こる狭窄をこの細胞シートを使って防ぐ治験が行われます。

食道がんは喉と胃の間をつなぐ長さ約25センチある食道にできるがんです。口から食べ物を送る働きをしています。

食道は肺や大動脈、心臓など大切な臓器に囲まれています。食道がんは食道の内側からできていきます。

進行によって治療方法は変わってきます。内視鏡治療と外科手術の2つの治療方法があります。

手術はがんを取り除くものですが、重要な臓器に囲まれているので負担は大きくなります。内視鏡治療は内側からがんとその腫瘍を取り除きます。

必要最小限の治療ができるので、負担が少なく回復が早いため可能であれば内視鏡でがんを取り除くのが理想となります。

内視鏡治療を行うには条件があります。食道の壁は層構造となっていて、内側から粘膜層、粘膜下層、固有筋層、外膜となっています。

がんの進行が粘膜層にとどまっていることが条件で、内周の3分の2以下が推奨されています。

18

内視鏡治療(ESD)

がんができた粘膜下層にヒアルロン酸などの薬物をいれてがんを持ち上げ、内視鏡の先端に電気メスのようなものを使って周囲の粘膜を切除していって病変を取り除きます。

ESDの場合粘膜層にとどまっていればどんなに広い範囲でもがんを切除することができます。

しかし、内視鏡で広範囲にわたるがんを切除した場合食道が狭くなる狭窄というものが起こってしまいます。

狭窄になると食べ物が通りにくくなり戻してしまうこともあります。普通の傷が治る時に縮まるろうとするように食道の傷も切除すると治る時に狭くなってしまうんです。

スポンサーリンク

通常狭窄を防ぐ方法としてバルーン拡張術というものが行われています。バルーンを食道に入れて広げて狭くなった食道を広げるといったものです。

img02

狭くなったものを無理やり広げるので痛みや食道に穴が開く可能性もありますし、これを繰り返し行わなければいけないといったデメリットもあります(ひどい場合週に数回)。

別の方法でステロイドで狭窄を防ぐ方法も臨床研究中です。ステロイドは患部に直接注射する方法もありますが、食道を傷つける可能性があります。

飲む薬もありますが全身投与となるため副作用が強く出てしまう方がいます。そこで新しく登場したのが細胞シートです。

細胞シートとは?

がんを取り除いた後の患部に細胞シートを直接貼り付けます。10分程度置くだけで移植することが可能となっています。

このシートは食べ物と一緒に流され、排泄物として体の外に出て行きます。これを貼り付けるだけで狭窄もなく綺麗な食道にもどることができます。

0000000171_ii2_88ca9a74edd179ea

細胞シートは患者の口の中(頬の内側)から組織を作ります。口の粘膜細胞は食道の細胞と同じ構造をしているので、切除したところと同じようなものを貼っているとも言えます。

また自分の細胞から作っているので拒絶反応はでません。再生医療の一つで手術によって失われた食道の一部を元に戻す方法ともいえます。

口の中の粘膜を採取し、温度応答性培養皿で培養して、細胞シートを作ります。デメリットとしてはコストがかかることと施設が限定してしまうことです。

治験が承認されれば培養や治療できる施設が増えるので、シートを作れる技術も開発されコストも改善されていくと考えられます。

スポンサーリンク