巨人症や低身長症は成長ホルモンの病気?先端巨大症って?

下垂体は全身のホルモンを出しています。今回はその中でも成長ホルモンの病気「巨人症」「低身長症」の症状や原因、治療法などについて紹介します。

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下垂体とは?どのような働きが?

下垂体は脳の下にぶら下がっている形で、両目と両耳をむすんだ線の下にあります。ずかい骨の下にあって骨に守られている状態となっています。

下垂体はいろいろなホルモンを出します。成長ホルモンや母乳を促すプロラクチン、腎臓に働き尿を濃縮するバソプレシン、分娩や授乳に関わるオキシトシン、他にも甲状腺刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、性腺刺激ホルモンなどがあります。

 全部で8種類ほどあると言われています。このように下垂体は全身のホルモンをコントロールする司令塔「コンサートマスター」だと思います。

下垂体の病気といってもピンとこない人が多いと思いますが、高血圧や肥満などの全身の病気ににも関係しています。

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今回は下垂体の中でも成長ホルモンの病気について紹介します。成長ホルモンは骨や軟骨に働いて身長を伸ばしてくれるのは重要な働きですが、代謝を調節する働きもあります。

代謝というのは体にいらなくなったものを壊して必要なものを作り出すものです。骨を伸ばす以外には、  

  • タンパクの合成
  • 脂肪の分解
  • 血糖値を上げる
  • 水や電解質の代謝

など生きていく上で欠かせない働きがあります。なので成長ホルモンは子供の時だけでなく一生を通じて分泌され大人にとっても必要不可欠なものだと考えらえます。

ホルモンは多すぎても少なすぎてもいけません。それは成長ホルモンにも言えることです。    

成長ホルモンの病気

巨人症

子供の時に成長ホルモンが過剰に分泌してしまうと身長が高くなる巨人症になってしまうことも。

大人になってからの場合は先端巨大症になってしまいます。先端巨大症はゆっくり5〜10年かけて進行していきます。

なので身近な家族や友達、恋人はあまり気づかず、久しぶりにあった人に「変わった?」と言われて気づくことが多いです。

いつ病気になったのか調べるために昔の写真と比べるために持ってきてもらうこともあります。主な症状は、  

  • コントロール不良の糖尿病や高血圧
  • 手足が大きくなる
  • 顔つきの変化
  • 噛み合わせの悪化
  • いびき
  • 声が低くなる

鼻が大きくなったり、唇が熱くなったり、下あごが出たりもします。そのせいで噛み合わせも悪くなります。 いびきも大きくなるので睡眠時無呼吸症候群になってしまうこともあります。

原因のほとんどは下垂体の良性腫瘍と言われています。この良性の腫瘍から成長ホルモンがで過ぎてしまって先端巨大症になってしまいます。

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この病気を放っておくと糖尿病がひどくなったり、心臓や血管や負担がかかり健康な人に比べて死亡リスクが約2倍、寿命が10年短くなってしまいます。

しかし、ちゃんと治療を行えば普通の人と同じくらいの平均寿命になることはできます。症状に早く気づいて医療機関を受診しましょう。治療法は、  

  • 手術
  • 放射線

があります。腫瘍を取り除く手術が第一選択となります。下垂体の手術は今では頭を開くことなく手術を行うことができます。

鼻から内視鏡や手術器具を入れて腫瘍を取り除きます。手術の翌日には食事もできて動くこともできます。

腫瘍をすべて取り除くことができれば成長ホルモンの働きは元に戻るので、症状や合併症はよくなります。

薬は成長ホルモンの分泌や働きを抑えたり、手術で取りきれない場合などに使用します。飲み薬と注射があります。注射は毎日打たなければいけなものと1ヶ月に1回打つ持続型のものがあります。

手術ができない場合、薬の効果がない場合放射線治療を行います。腫瘍に向かって多方向から集中的に掃射する定位放射線治療も検討することもあります。

低身長症

逆に分泌が少なすぎると低身長症になってしまうことがあります。大人になってからは成長ホルモン分泌不全症になってしまいます。

成長ホルモンの影響でメタボとよく似た症状が起こる場合があります。例えば成長ホルモンは脂肪を分解するので次のような症状もでることがあります。  

  • LDLコレステロール・中性脂肪の増加
  • 内臓脂肪の増加・肥満
  • 心臓の機能低下・動脈硬化
  • 筋肉量・骨量の低下
  • 疲れやすい・集中力が続かない
  • 無気力・うつ症状
  • 皮膚の乾燥・手足の冷え

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これらは成長ホルモンだけで決まる症状ではありませんが、関係性はあると考えられています。 成人発症の主な原因は脳腫瘍や頭部の手術、外傷などと言われています。

小児で発症する場合は原因不明なことが多くなっています。この病気も放っておくと心臓病や脳卒中が増加して、死亡率も1.5〜3倍高くなります。

治療法は成長ホルモンが不足しているので成長ホルモン補充療法を行います。毎日自己で注射して成長ホルモン以外に不足しているホルモンがあれば補充していきます。

ホルモンを補充することで病気になる前と同じくらい元気になることができます。 特に大人になってからだと身長に影響が出るわけではないので、成長ホルモンによる病気と気づかない場合が多くなっています。そのため身長以外の症状を知っておくことが大切です。  

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