子供の近視の原因は遺伝?治療は必要?

最近子供の近視が増えてきています。なぜ増えているのか、対処法はどのようにしたら良いのか、原因、進行抑制方法など紹介します。

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昔に比べると目の負担が増えてきています。裸眼の視力が1.0未満の小学生の子供は約30%(35年前は約37%)、中学校の子供は約53%(35年前は約18%)と1.5倍増えていることがわかっています。

原因は近視だけでなく遠視や弱視も含まれていますが、近視が多く増えているからだと考えられています。

近視の原因

遺伝

両親が近視でない子供とどちらかの親が近視の子供を比べると2倍、両親どちらも近視の場合5倍以上の確率で近視になるという報告もあります。

環境

読書や勉強、テレビ、スマホ、ゲームなど長時間近くばかりで集中することは目の負担になってしまいます。

特にスマホやゲーム機はテレビよりも近い距離で集中しているので負担が大きくなっています。

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子供のうちに近視治療が必要?

授業の際黒板の文字が見にくいなど不便な場面が多くなってくるだけではなく、強度近視になると緑内障黄斑症網膜はく離などの病気になり、失明につながるリスクが高まってしまいます。

16センチ手前くらいにピントが合うことを強度近視といいます。さらに最近の研究では強度の近視でなくとも軽度から中等度の近視でも緑内障のリスクは高まることがわかっています。

なのでできるだけ近視が進まないようにすることは子供の将来にとってとても大切なことです。

一般的に近視は目の成長とともに起こってきます。赤ちゃんの頃は眼球も小さく目の奥行きも短いので、目から入ってきた像は網膜より後ろに焦点を結びます。(遠視)

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目は角膜のカーブや水晶体の厚みを調節してピント合わせをしています。ただし遠視が強すぎるとピントが合わせられなくなり弱視の原因となってしまいます。

早めにメガネをかけて矯正しないと見る力そのものが伸びないので注意が必要です。その後成長して8歳くらいになると目から入ってきた像が網膜の中心部でぴったりと焦点が合うようになります。(正視)

16歳くらいまでは眼球が大きくなりますが、目の大きさに対して奥行きの方がより伸びてしまうと焦点が網膜の手前にきてしまって遠くのものがぼやけて見えるようになってしまいます。(近視)

8〜16歳くらいの時期が近視が進みやすい時期と言われています。目の奥行きがアンバランスに0.17ミリ伸びるだけで近視になると言われています。

身長を伸びるのを止められないように目の奥行きも止めることができません。

仮性近視というのは目のピント調節が一時的に緊張した状態のことを言います。レンズの役割をしている水晶体と水晶体の厚みを変える毛様体筋がピント調節に関わっています。

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長時間近くのものを見続けていたり、ストレスなどによって毛様体筋の緊張が続いてしまって痙攣してしまうことがあります。

そうすると水晶体が厚く膨らんだままになって遠くのものを見たときにピントが網膜の手前にきてしまいます。(仮性近視)

仮性近視は一過性のものですが、あまり多くはありません。毛様体筋の緊張を和らげる目薬をさすと一過性の近視かどうかがわかります。

メガネはどれくらいの視力になったらかけたら良い?

基準としては小学校2年生以下は両目で見て0.7未満、小学校3年生以上は両目で見て1.0未満です。

両目の視力が違いすぎても問題なので、その場合もメガネを検討した方が良いと思われます。

眼鏡を作る際の注意点

  • 必ず眼科を受診して精密検査を行ってから
  • 強すぎる眼鏡は目の負担になる
  • 小児科用のフレームをきちんと合わせる
  • 半年に一度眼科で度数やサイズを確認する

診断用の目薬を使った上で検査をして近視かどうか、近視の場合どの程度進んでいるのかを診断する必要があります。

強すぎる度数は近視を進行させる恐れがあります。成長期なので顔の大きさや度数はどんどん変化していくので、半年に一度は眼科を受診しましょう。

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子供のときから眼鏡をかけさせるのは可哀想という声を聞きますが、近視ではなく強い乱視や遠視による弱視の子供は乳幼児期から眼鏡をかけることで脳の方に正しい視覚情報を届けて見る力を育てることが大切となります。

近視の場合は弱視にはなりませんが、脳は感受性が高い時期なので適切な眼鏡をかけて脳へ良い情報を送ってあげることが発育に大事なこととなってきます。

近視の進行を止めるには?

目の奥行き止めることはできないので、一旦進んでしまった近視を戻すことはできません。なのでそれ以上近視を進ませないようにすることが大切となります。

すぐに実践できる抑制方法は次の通りです。

  • 外遊びの時間を増やす
  • 30分に1回程度遠くのものを見るようにする
  • 正しい姿勢
  • 本を読むときなどは30センチ以上離すようにする
  • 暗い場所や動く場所で読書やゲーム、スマホをしない

最近の研究では1日1時間外で多く遊ぶと近視の進行が13%抑制されるとも報告されています。屋外にでて太陽を浴びることが効果的です。

目は視力だけでなく遠近の調節や眼球運動などいろいろな働きがあるのでボール運動などはオススメです。

ゲームやスマホなど近くで見るものを使用する場合は30分に1度休憩をとって遠くのものを見るようにしましょう。

低濃度アトロピオン点眼薬

毛様体筋を緩ませて瞳孔を開かせるもので、低濃度のものを毎日1回点眼することで進行を抑制できると言われています。5年後くらいに研究の結果がでるようです。

正面の映像だけでなく斜めの映像にもピントが合うようにすると目の奥行きが伸びなく進行を抑制することができます。

その機能を持った軸外収差抑制眼鏡やコンタクトレンズの臨床研究が行われています。(いずれも日本では保険診療では行われていません)

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