風邪に効く漢方薬|寒気、熱がある時におすすめ

西洋医学でも漢方を処方する医師が増えていると言われています。「風邪に漢方が効くなんて意外だ」と思われる方も少なくありませんが、実際に処方された人はその効き目に驚き、漢方を愛用される人もよくいます。

風邪の初期であればあるほど効果を発揮し早く治る漢方薬。自然の生薬を組み合わせて作られており、保険が適用されている漢方エキス顆粒剤は約150種、生薬であれば約200種もあります。ここでは、寒気のある風邪と熱がある風邪それぞれに効く漢方薬をご紹介します。

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寒気のある風邪とは?

ゾクゾクと寒気のする風邪は首筋が寒く、手足も冷えて頭痛がすることもあります。関節や筋肉が痛んだり、薄い水のような鼻水や痰が出たり、喉が痛むこともあります。

あまり水分を欲しいとは思わず、尿は透明、量は多いといった感じです。通常、寒気がすると冷えによって体の表面の陽気が低下し、気の流れが悪くなります。

気の流れの悪さは免疫力に影響を与えるため、免疫力が低下して風邪をひいてしまいます。この風邪の場合、原因である寒気を取り除くために体を温めて、じんわりと発汗させることが重要です。

39℃などの高熱でもそれは変わりません。一般に、西洋医学では高熱が出ると解熱剤を使いますね。

ですが、漢方では基本的に温めるというのが原則です。もし、喉が痛む場合は、体は温めて喉だけ冷やすという方法をとります。

寒気のある風邪に効く漢方薬とは?

葛根湯(かっこんとう)

「風邪といえば葛根湯」というフレーズはよく耳にするほど有名です。配合されている生薬は葛根や生姜、桂皮や麻黄、芍薬や甘草、大棗です。

体力があり、あまり汗をかかない人に向いています。ゾクゾクと寒気がして首や肩がこわばってきた時に飲みましょう。服用後30分すると汗が出てきて、体が楽になります。

麻黄湯(まおうとう)

インフルエンザの初期に使うこともある麻黄湯。体がとても丈夫で普段はあまり汗が出ない人に向いています。

一方、虚弱な人や高齢者には不向きです。悪寒や発熱、激しい咳や関節痛、筋肉痛がある時に飲みましょう。服用後30分すると汗が出て、尿量が増え症状が楽になります。

小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

アレルギー性鼻炎にもよく使われる小青竜湯。体力が普通で水分があふれている人、また咳き込むと顔がむくむという人にもおすすめです。鼻水や鼻づまり、くしゃみや咳が続き呼吸が苦しい時に飲むと効きます。

桂枝湯(けいしとう)

体力が弱く、汗が自然に出る人に向いています。症状はあまり強くなく、頭痛や悪寒、発熱などがある時に効きます。

香蘇散(こうそさん)

食欲不振の時にも使われる香蘇散。繊細で神経質な人や普段から胃腸虚弱の人の初期の風邪に向いています。軽度の発熱や悪寒などに効きます。

麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)

気管支喘や喘息などにも処方される麻杏甘石湯。熱はほとんどなく、ゼイゼイとして喉が渇いたり、汗が出る時に効きます。

麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)

もともと体力の弱い人や疲れやすい人、高齢者などの風邪に向いています。喉の痛みや悪寒、背中の寒気、薄い咳や痰が出る時に向いています。

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麦門冬湯(ばくもんどうとう)

気管支炎や喘息にも使われる麦門冬湯。虚弱な人や高齢者に向いています。痰はそれほど出ないのに空せきが出る時や顔が赤くなるまで咳き込む時に効きます。

熱のある風邪とは?

熱の風邪は寒気のある風邪とは異なります。現れる症状はさまざまで、激しく重症になることも少なくありません。

熱の風邪の時に寒気のある風邪の時に効く漢方薬を飲むのは危険です。症状が悪化したり、子供の場合は命の危険を招くこともあります。

ドラッグストアなどで購入する時は薬剤師散に相談して慎重に選びましょう。ここでは熱の風邪の引き始めに効く市販の漢方薬をあげてみます。

熱のある風邪に効く漢方薬とは?

銀翹散(ぎんぎょうさん)

配合されている生薬は金銀花やレンギョウなど10種類。熱の風邪の時に処方される代表的な成分が含まれています。体の熱っぽさや喉の痛み、口の渇きや咳や頭痛などに効きます。

天津感冒片(てんしんかんぼうへん)

配合されている主な成分は喉の痛みに効き目がある金銀花やレンギョウ。体を冷やしながら、ほどよく発汗を促してくれます。

小柴胡湯(しょうさいことう)

風邪が長引いた時に処方される小柴胡湯。肺炎や気管支炎の補助剤として使われることもあります。食欲不振や吐き気、気分が優れず、発熱と悪寒が交互に現れる時に効きます。

柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)

風邪をこじらせた時に処方される柴胡桂枝湯。中くらいの体力がある人に向いています。発熱による汗が出る時や悪寒や頭痛、関節痛にも効きます。

柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)

婦人病で処方されることもある柴胡桂枝乾姜湯。体力がなく、冷え性があり貧血気味の人に向いています。寒気や微熱、喉の渇きや咳、寝汗や疲労感に効き、風邪が長引いている時に処方されます。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

風邪がこじれて体力が低下した時に処方される補中益気湯。慢性気管支炎や気管支喘息に効きます。風邪でなくても、体力の衰えを感じた時に飲むのもおすすめです。

真武湯(しんぶとう)

お腹にくる風邪の時に処方される真武湯。風邪による胃腸虚弱や消化不良、胃腸疾患などにも効果があります。普段から胃腸が弱く下痢を良くする人や、新陳代謝が低下して体力のない人に向いています。

まとめ

漢方では風邪を体の全体の流れでとらえます。症状を改善するために必要なものを補うことや、病因をとり除くことを考えて薬が処方されます。

一般に、病院で多く用いられているのはエキス顆粒剤です。インスタントコーヒーのように顆粒状になっており、1回分ずつ個包装になっているため、使いやすく携帯にも便利です。

特に、効果を発揮するのは免疫力の低下が大きく影響している風邪です。そのため、免疫力の低下から起きる自律神経のバランスの乱れや婦人病にも効きます。

漢方薬も薬ですから、個人の体質によっては発疹などの副作用が出ることもあります。疑問や不安があれば、漢方専門薬局の薬剤師や漢方医に相談すると良いでしょう。

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