COPDの原因・症状・特徴・治療法とは?

COPDは気管支や肺胞の炎症が起こり、体の中の空気の流れが慢性的に悪くなって、息切れが起きる病気の総称と言われています。

COPDの意味はC=Chronic(慢性に経過し)、O=Obstructive(気管内を空気が通りにくくなる)、P=Pulmonary(肺)、D=Disease(病気)です。

特に、高齢者に多く、肺の生活習慣病とも呼ばれています。ここでは、COPDの原因・症状・特徴・治療法をご説明します。

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COPDの原因とは?

喫煙

COPDは別名「タバコ病」とも呼ばれており、最大の要因は長期間かつ大量の喫煙です。実際、COPDが発症する人の8割以上が喫煙者です。

一般に、ニコチンやタールなど有害物質を多く含むタバコの煙を吸い続けると、気管支や肺胞に慢性的な炎症が起こってしまいます。

その結果、気管支粘膜の表面にある腺毛の機能が低下し、ホコリやゴミが外へ排出しにくくなるでしょう。

また、酸素を取り込む働きをする肺胞も破壊されて、COPDが発症してしまいます。押さえておきたい点ですが、COPDの最大要因はタバコを吸うことではなく、タバコの煙です。

そのため、喫煙者の周囲にいることが多い場合、有害物質の影響を受けてしまいます。しかも、タバコの火がついた部分から立ち上る副流煙と呼ばれる煙は、喫煙によって直接吸い込む主流煙よりも、多くの有害物質が含まれています。

実際、3倍のニコチンや5倍の一酸化炭素、50倍のアンモニアや3〜20倍の発がん性物質が含まれていると言われています。

家族や職場の人に喫煙者がいる場合、肺は確実にダメージを受けるでしょう。

粉塵や蒸気

タバコ以外にも要因となるものが幾つかあります。粉塵や蒸気、刺激物質や煙に長期間さらされることです。例えば、建設現場では粉塵、自動車工場では粒子状物が舞いやすいでしょう。

無防備のまま働き続けると、COPDを発症してしまうことがあります。また、喫煙に比べると危険度は低いのですが、大気汚染も要因になります。特に、肺や心臓の疾患がある人は注意することができます。

COPDの症状とは?

咳・淡・息切れ

COPDの初期症状は風邪でもないのに咳や痰が出たり、少し歩いただけで息切れしたり、軽い運動をした後に喘息が出たりします。

慢性的な咳や痰、息切れは喫煙者に多い症状ですし、年齢のせいと思われがちのため、発見が遅れることが少なくありません。

典型的な例として、若い頃から喫煙の習慣があり、60代初めになると息切れがしたり、少し動き過ぎると呼吸困難が出てきます。

60代半ばにCOPDと診断され、気管支拡張薬の治療が始まります。ただ、日常生活は普通にできます。

そのうち症状が進んで在宅酸素療法を始め、呼吸困難が悪化してステロイド薬の内服を始めます。60代後半になると度々、急性増悪を起こして入退院を繰り返すことに。

呼吸困難

70代で死亡するというパターンです。COPDの場合、治療をしないまま放っておくと呼吸困難がひどくなります。運動不足から手足の筋肉が萎縮して歩けなくなることもあります。

さらに病気が進行すると、少し体を動かしただけでも酸素不足になって、心臓への負担から肺性心と呼ばれる心不全を起こすこともあります。命にかかわる重大な病気と言えるでしょう。

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COPDの特徴

肺と気管支の変化とは?

健康な人の肺は、常にガス交換をするための十分な量の空気を出し入れすることができます。一般に、肺はいつも新鮮な空気で満たされており、気道はすっきりと開かれ、肺胞に空気をスムーズに送っています。

空気で満たされた肺は酸素と二酸化炭素の交換(ガス交換)を行い、自然に縮んで空気を吐き出しています。

ところが、COPDになると肺胞の壁が破壊されてしまうため、数百から数千の肺胞が一つにつながり、肺のガス交換の効率が下がってしまいます。

また、壁が壊れることで袋状に広がった肺胞の弾力性がなくなって伸縮せず、空気を十分に吐き出すことができなくなります。

COPDの気管支に起きる変化は慢性的な炎症です。炎症が起きると気管支の壁は厚く腫れて、痰が増えるため、空気の通りが悪くなり、息切れや呼吸困難が起きてしまいます。

また、気管支に痰がつまるとウイルスや細菌が容易に侵入してくるため感染症などを併発しやすくなすことも少なくありません。

息切れタイプ、淡や咳タイプ?

COPDは大きく分けて、息切れが強いタイプと痰や咳が多いタイプの2つあります。息切れが強いタイプは痰や咳はあまり出ませんが、荷物を持ったり、歩いたりすると息切れがします。

特に、痩せ型の人に多いでしょう。一方、痰や咳が多いタイプは痰や咳が多く出るだけでなく、風邪を引いた後に喘息が長引くこともあります。肥満型の人に多いでしょう。

COPDには世界統一のガイドラインであるGOLDがあります。その定義によると、タバコや粉塵による肺の異常な炎症が起きて、空気が軌道を流れにくくなり、制限(気流制限)される病気となっています。

残念ながら、気流制限になると治療をしても回復することはなく、徐々に悪くなってしまいます。

ちなみに、ガイドラインGOLDには、COPDと似た症状の病気についても区別されています。気管支喘息やうっ血性心不全、気管支拡張症や肺結核があげられています。

COPDの治療法とは?

COPDの治療は診察・画像検査・スパイロ検査の3つが行われます。まずは、自分の既往症などをよく知っているかかりつけ医のところで問診を受けましょう。

視診や触診、打診や聴診など身体所見が行われます。COPDが疑われる場合、専門医の紹介を受けることができます。その後、エックス線やCTなど画像診断による検査が行われます。

スパイロ検査は肺の機能がすぐに分かる検査です。通常、肺が病気になると勢いよく息が吐き出せなかったり、肺活量が減ったりして機能障害を起こしてしまいます。

スパイロ検査では吐き出す息の速度と肺活量を測定して記録するため、肺機能を調べることができます。

COPDの自覚症にはかなりの個人差が見られるため、病気の重症度はこれらの問診や検査結果を総合的に考えて診断されます。

特に、スパイロ検査の結果が大きく影響します。中等症の場合は日常の生活に支障をきたす状態、重症の場合は日常生活が困難で、循環器の疾患など合併症を引き起こす可能性がある状態です。重症度に合わせて治療方針を決定していきます。

まとめ

COPDは症状が進行すると、低栄養による手足の筋力が衰えが生じ、日常生活に支障が出てきます。また、胃潰瘍や動脈硬化、肺がんや骨粗鬆症などとも密接に関係しており、全身の病気になっていきます。

自宅に引きこもりがちになり、うつ状態になったり、寝たきりの期間が長くなることもあります。早期に治療を行うなら、症状を軽く押さえることができますので、早めに受診しましょう。

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