疲れが取れない慢性疲労症候群とは?疲労外来?

慢性的な疲労が長期にわたって続く「慢性疲労症候群」。今年慢性疲労症候群患者の日常生活困難度調査が発表されました。重症(1日の半分以上横になっている方)が3割以上という結果がわかりました。慢性疲労症候群について紹介します。

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慢性疲労症候群とは?

慢性疲労症候群は筋痛性脳脊炎と呼ばれることもあります。この病気はある日突然全身の強い疲労感を感じ、その後微熱や頭痛、筋肉痛、関節痛、睡眠障害、思考力低下などが長期間続いて社会生活が困難になってしまいます。

期間は6ヶ月以上続くのが特徴となっていますが、人によっては何年も続いている人もいます。

強い疲労感というのは、回復に24時間以上かかり悪化する疲労や消耗、疲労が回復しない睡眠症状などと言われています。

慢性疲労症候群患者は国内では24〜38万人いると言われています。多くいるのにそんなに知られていない病気です。

なぜかというとこの病気がまだ病気の概念として比較的新しいものだからです。

1988年にアメリカで初めて提唱され、国内に導入されたのは1991年になります。原因はまだ明らかになっていませんが、脳内の炎症が関係しているのではないかと言われています。

Male anatomy of human organs in x-ray view

実際に重症の患者さんには視床や中脳、海馬に炎症が見られ、炎症が起きた場所と患者さんの症状に関連があったという報告があります。

これまでの調査からインフルエンザなど急性の強い感染症や発熱の後に慢性疲労症候群を起こす人が比較的多いことはわかっています。

感染症が1〜2週間で治ったのに、なぜかぐったりとした消耗感が消えずに残り続けると言った症状があらわれます。

仮説として言われているのが、炎症を抑えるために起こった免疫反応が感染症が治った後もなんらかの原因でおさまらないことで、脳や神経にダメージを与えているのではないかと考えられています。

慢性疲労症候群の症状を悪化させる原因

  • 無理をせざるを得ない(72%)
  • 気圧季節の変化(55%)
  • ストレス(51%)
  • 休養できない(50%)
  • 重症の割合

日常の生活動作の困難度を10段階に分類した指標を使って重症度が決まります(パフォーマンスステータス)。

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この分類で身の回りのある程度のことは出来るがしばしば介助がいり、日中の50%は就床していたり、身の回りのことはできず、常に介助がいり終日就床の方は重症に分類されます。全体の3割の方が重症だと言われています。

歩ける距離

一人で歩ける距離が重症の方は0メートルと答えた人が15%、1〜10メートルと答えた方が28%となっています。

就労、就学の状況

働いていない人は95%で子供の時に発症してしまった場合は通学ができなくなっているということもわかっています。平均年齢は42歳で、働き盛りに多い傾向があります。

家事で悪化する

重症の方で家事の後に症状が悪化した人が99%もいました。料理や洗濯などが非常に困難だということがわかります。

慢性疲労症候群は疲労感が続くだけでなく、少しの活動でも体が衰弱し、症状も悪化し、体力がなかなか回復しません。なので周りの人たちに頼らざるを得ない状況にあります。

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困っていること(複数回答)

  • 症状が耐え難い(64%)
  • 専門医がいない(50%)
  • 社会的孤立(46%)
  • 経済面(46%)

この科に行けば必ず診断してもらえるという訳ではありませんが、疲労外来ストレス外来が手掛かりとなる可能性があります。

総合診療科や内科などで相談できる医師を探すこともできます。

治療法は、確立した治療がないので治療薬の開発や原因、病態が明らかになるまで待つしかありません。

今回の調査から休養や保温は症状緩和に役立つことがあるということと、運動療法が症状を悪化させることがあるが、回復期には有効ということがわかりました。

診断基準は現在もありますが、3年後に新たに治療ガイドラインの策定を目指しています。ガイドラインができると医師がそれを使って診察や治療できる医療機関が増えます。

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